毎度トーマスですどうも。
さて、今の時代、というか数年前から【本当の自分探し】をするようになった方が随分増えたなぁと思います。そもそも【本当の自分】とはなんなのでしょう。
明るい自分?優しい自分?オタッキーな自分?残酷な自分?
そんなわけでどんなわけもありませんが、本日はフラリと【自分探しの旅】にでも出てみましょうか。
レッツ自分!!(なんだそれ)
目次
【とあるあなたの物語】
今のあなたは《たまねぎ》でいうところの土の中に埋まっている状態です。そこに光はなく、ただ淡々と上から下から送られてくる栄養(養分)によって生き長らえ、その実(身)を成長させていきます。あなたは一生懸命一生懸命大きくなろう、大きくなろうとじっと耐えてきました。
そんなある日、突然大きな力で引き上げられたあなたは眩しい光に照らされます。あなたは驚き、それまで見たことも無い世界に感動し、あちらこちらに転がっては沢山のものを見て回りました。ただし、その段階ではただ見て回るだけにしても毎回大きな力に頼らねばならず、あなたは一生懸命その大きな力にお願いする日々でした。
あなたの周りには仲間がいました。同じ姿をした仲間です。泥をつけたあなたの仲間は最初こそ光溢れる世界を楽しんでいましたが、そのうちに(この先自分達はどうなってしまうのだろう)とヒソヒソ不安を語り合うようになりました。そんなふうに過ごしているうちにどんどん茶色く硬くなっていきました。
それから暫く経つと、仲間の姿が段々と減っていくことに気がつきます。(どこに行ったんだろう)と思ったあなたは大きな力に引き上げられた仲間を追ってみることにしました。
高い場所に置かれた仲間は緊張した様子でじっとしていました。次の瞬間、あなたは驚きの光景を目にすることになるのです。
茶色く硬そうだった仲間は、みるみるうちに白く輝く美しい姿になりました。
【美しい姿になった仲間を見たあなたは】
あなたはとても仲間を羨ましく思いました。でも、大きな力がいつ自分をその姿に変えてくれるのかなんてわかりません。そこであなたは自分の茶色く硬い皮を向いてくれる協力者を探しだしました。
協力者はあなたが望むまま、茶色い皮を剥ぎ取ります。そしてあなたは一瞬にして憧れの白く輝く美しい姿になったのです。
しかしあなたはある事に気が付いてしまいます。協力者が茶色い皮を剥ぎ取るときに、上から一気に剥いていったのですが、その上の部分にまだ茶色い皮が残っています。あなたはなんだかとても恐ろしくなりました。
あの茶色が広がってきたらどうしよう。また自分は硬い皮に覆われてしまうのか。そんなの嫌だ。
そこであなた協力者にもう一枚剥いてくれるようにお願いをすると、協力者は少し嫌な表情をしました。
「茶色いやつを剥く時はまだ良いんだけど、白い部分を剥く時はこっちにも被害がくるんだよね」
それでもと懇願し、しつこく頼み込みました。そうしてる間にもあなたの白く瑞々しかった白い部分は段々と輝きを失っていくので、協力者も諦めてもう一枚剥ぎ取ってくれたのです。
剥ぎ取る最中、あなたの身から沢山のなにかがほとばしり協力者の目や鼻を直撃しました。協力者はポロポロ涙を流しています。しかしまたしても輝く姿になったあなたは大満足です。
それからのあなたは自分の輝きがくすんでくる度に協力者に皮を剥いてもらいました。剥いてもらうごとにどんどん小さくなっていくあなた。小さくなるごとに輝きを持続する時間も短くなっていき、あなたはいつしか苦しくて悲しくて(どうしよう、どうしよう、これ以上はダメ、これ以上はダメ)とその身を堅くさせました。
とても惨めでわけもわからず悔しくて、良かれと思ってした事がこんなことになるなんて、これ以上剥かれたら自分はもっと小さくなっていずれは無くなってしまうんじゃないかと酷く怯えました。自分をこんな身にした協力者すら憎くなってきた程に。
そんなあなたを見て協力者は言いました。
「君は一体どうしたいんだい?」
あなたは協力者を見上げ小さく脅えた全身で叫びました。
「自由になりたい!こんな思いをするのはもう嫌だ!」
「わかった」
協力者はあなたを真っ二つに切り裂きました。というよりは、もう剥くところが残っていなかったのです。
【本当の自分にかえったあなた】
協力者に真っ二つにされた瞬間、あなたは自分が一気に軽くなるのを感じました。そして全てを思い出しました。
あ、わたし、たまねぎの経験をしたくて地球に降りたんだった
軽くなったあなたはもう地球に留まる事ができません。上昇しながら仲間達の行く末を見てみました。
あるたまねぎは見つからないようにひっそり片隅に縮こまり、その身を萎れさせていきました。
またあるたまねぎは、「おれ!おれ、ここ!ここにいるよ!」と主張し、美味しそうな炒め物になっていきました。炒め物になったたまねぎは人間の隅々にまで自分を行き渡らせ、血の流れを良くするなどして大活躍していました。
それらを一通り見たあなたは自分がたまねぎになる時のことに想いを馳せました。
そうだ、私はたまねぎになりたくて、だけど重くならないと地球に降りられないから、種にとびこんだんだった。種からたまねぎになるまでは本当に大変だったな。自分を守るために強くならないと、大きくならないと、負けないようにしないと、って必死で皮を重ねていったっけ。最後は少し傷つけられるのすら嫌で、硬くて茶色い皮で自分の身を守ることにしたんだ。やっと思い出した。
【皮の解説】
たまねぎが重ねていった皮は《エゴ》《嫉妬》《憎しみ》《羨望》《虚飾》などといった一般的にネガティブと言われる感情です。
本来のあなたに地球での体験をさせる為に、そしてあなたを守る為に一生懸命積み重なってきたんですね。
その健気(けなげ)さといったらもう・・・
【たまねぎ汁の解説】
皮(エゴとしましょう)は剥かれる事で傷つきやすく弱い自分が露(あらわ)になるのを怖れて必死の抵抗をします。
たまねぎって剥けば剥くほど実が厚くなりますよね?そのように抵抗の度合いも強くなっていき、最後の方は手段を選ばなくなります。
【エゴの抵抗の最終手段】
顕在意識(けんざいいしき)と潜在意識(せんざいいしき)って聞いたことありますでしょうか。読んで字のごとく、顕在意識は表面に顕(あらわ)れる意識、潜在意識は潜(もぐ)っている意識です。
潜在意識の最下層では全ての存在の意識が繋がっている状態です。○○が食べたいな、と思ってると○○を頂いたり、○○さんどうしてるかな?と思ってると○○さんから電話がきたり。これらは潜在意識が成している技です。
どんどん本来の自分がさらけ出されそうになった時、エゴ(皮)は最終手段として潜在意識をフル活用します。
皮を剥くきっかけになる人と中々会わせないように仕向けたり、日常を忙しくさせて本来の自分に戻ろうという気持ちを逸らせたりと、恐ろしい程の技の連続コンボを繰り出します。
【潜在意識って無敵じゃん!だったらどうしたらいいのさ!】
こうなりますよね。なりますなります!跳びます跳びます!跳びませんが。
エゴは何も意地悪をしてるわけではなく、あなたを陥れようとしてるわけでもありません。ただあなたを守る事に必死になってあるだけ。
ほら、よくあるじゃないですか。子供が大切すぎて悪いものから全部守りたくて、あれダメこれダメ言って構いまくってたら子供に鬱陶しがられて嫌われたって話(お父さんあるある)。
エゴ=お父さん
子供に邪険にされたお父さんは(何故自分の想いが伝わらないんだ)と頑固に磨きがかかり、唯一の楽しみはテレビで流れる情報に1人ブツブツ文句を垂れる事。
いつしか子供は大人になり、自分を嫌って家を出ていく。残されたお父さんは頑固に拍車がかかった為に聞く耳を持たず、お母さんにもそっぽを向かれ、誰もいない時に子供のアルバムをコッソリ見ながら一人酒。
あ、なんだか目から塩水が止まらない。なんでだろ。ってこれじゃあ・・・
お父さん不憫過ぎるやないかーーい!!
ねぇ!お父さん大切したげて!お父さんちょっと必死になりすぎちゃっただけなんだって!
【お父さんへの対処の仕方】
あなたはお父さんが大嫌いで本当なら話したくもないし関わりたくもないかもしれません。
だけどお父さんに言ってみましょう。
「お父さん、今までありがとう。お父さんはお父さんのやり方で私を守ろうとしてくれてたんだよね?お父さんの気持ちはじゅうぶん伝わってるよ。私を育てる為に一生懸命働いてくれてありがとう。私はもう大丈夫。心配だろうけど、もう私はそろそろ自分の意思で選んだ道に進みたいんだ。だからこれからは応援してくれると嬉しい。本当に今までありがとうございました」
お父さんきっとこれからは応援してくれると思います。
注意※これはあくまでエゴ(ネガティブ)のお話です。くれぐれも混合しないようにして下さい。でも実際のお父さんにも使えるお話かもしれません。
と、だんだん何の話をしているのかわからなくなってしまったのでまとめます。
本当の自分(核となる自分)は誰もみな美しいものです。あなたも、あなたの周りの人達も。
ぜひその核の存在を感じてみてください。
全ての皮を取り払った時はあなたが地球を離れる時です。地球にいる間にあなたがすることは、皮を取り払う事ではなく、核の自分の存在を見つけてあげることではないでしょうか。
見つけることが出来た時からあなたはきっと全ての存在が愛しくなってくることでしょう。
そんなこんなで本日はここまで!
あ、たまねぎに例えたのは構造的に説明しやすかったからです(お父さんもおなじく)。
いつもあなたが笑顔でいられますように。
それではまた!